参考資料 レンズの話 目で見ているものは全て、光の反射です だから今こうして見ている世界とは 厳密には一瞬過去の世界ということになります 例えば、≪私が、今 あなたを見ている≫ということは 実際にはあなたに反射した蛍光灯の光を見ている ということです また、視覚からの情報の認識については このように言われています 視神経が、外界からの情報(形・色・動き)を 電気信号に変換して脳へと伝える 脳では、電気信号から得るバラバラな情報を組み立てる これによって外界が構築される=認識 例えば、人間の眼の水晶体は凸レンズですから 網膜に映る像は、実際には倒立像(さかさまの像)なのです 脳がその情報を受けて、正立(せいりつ)像へ変換しているわけです ● レンズの話 虫眼鏡のレンズは凸レンズです 新聞の小さい字なんかを、虫眼鏡で見ると文字が大きく見えます この像は正立(せいりつ・上下逆さまでない)で 「虚像」と呼ばれています 虚像は、レンズより前方(物体側)に現れます 虚像とは、目(脳)が、光を逆向きにたどっていき 収束し交わる点を レンズの向こう側に見つけたときにできる像です 光は直進する性質をもちます 凸レンズに正面から、太陽光のような平行な光をあてると 光は屈折して1点に集まります この点を焦点(ここにモノを置くと焦げるので)といいます 以下、図は、転写です ![]() レンズとは、レンズに対して真っすぐに入ってきた光を 一点(焦点)に集める道具です このときレンズの中心(主点)を通る光は曲げられずに直進し 他は、焦点に集まるように曲げられて進みます 逆からいうと、焦点を通過した光が、レンズにぶつかると 真っすぐに進むように曲げられることになります ローソクからは様々な方向に光がでていますが 以下のようになります ![]() 光の集まる場所に、紙(スクリーン)にを置くと 倒立(逆さま)の像が映ります このときの像を「実像」(光が実際に集まってできる像)といいます 像が逆さまになるのは 光がレンズを通ることで曲げられるからだそうです 物体を、レンズの焦点より近くに置くと「虚像」ができ レンズの焦点より遠くに置くと「実像」ができます ![]() 図のような場合、実像はできません 但し、人間がレンズを図のように見るとおもしろいことがおきます 人間が、図のように、ローソクを見る場合 人間は、レンズで光が曲げられているなどとは考えないので 2つの光のくる方向を逆にたどっていき 2つの光の交わる点に「ローソクがあるのではないか?」 という錯覚をおこすそうです 交わる点より、光がきていると錯覚をおこすそうです この錯覚を利用してモノを大きくみせるのが 虫眼鏡です また、この錯覚によってできる像が「虚像」です 望遠鏡のしくみを説明すると 凸レンズは、真ん中のふくらみが大きいと より文字やモノが大きく見えますが 実像は小さくなります そこで、「対物レンズ」には ふくらみの小さい凸レンズを使って大きな像を映し 「接眼レンズ」には、ふくらみの大きな凸レンズを使って 実像を更に拡大するわけです 「接眼レンズ」は 虫メガネの原理=レンズより前方に虚像をつくる で 実像を大きくします より像を大きくするために接眼レンズを 2つ重ねたりもするといいます でもこのままだと、像は逆さまです そこで、最初のレンズ(対物レンズ)で逆さまにした風景を もう一枚のレンズ(正立レンズ)でもう一度逆さまにし この風景を接眼レンズで見るといったようにすれば 逆さまに見えない望遠鏡となるわけです ヒトの目のレンズは、水晶体というレンズで 外の光が水晶体を通り、網膜というスクリーンに 像を作ることでモノを見ているのです カメラのレンズも目のレンズも、像を作る原理は同じです 但し、ピントの合わせ方が違い カメラでは、レンズを動かしてピントを合わせますが ヒトの目はレンズの厚さを変えてピントを合わせているそうです 水晶体自体に弾力があるため レンズの厚みを変化させられるわけですが 現在の技術では、こういった弾力のあるレンズを 人工的に作り出すことはできないとされています 近くのものが見えずらい(老眼)のは 老化によって水晶体を厚くすることができなくなり 光を屈折させる力が弱すぎて 光の像を網膜の後ろで結んでしまうことによるそうです 一方、遠くのものが見えずらい(近眼)のは 光を屈折させる力が強すぎるため 光の像を網膜の前で結んでしまうことによるそうです レンズが厚くなる=球面の曲率が大きくなるほど 焦点距離は短くなります この場合、凹レンズを使い矯正します 凸レンズには、光を集める働きがあり 焦点に、黒い紙などを置くと燃やすことができるのは その働きによります これに対し、凹レンズは 凸レンズとは逆に、光を屈折させ、広げる働きをもちます 凹レンズに現れる像は、つねに正立の虚像で レンズより前方(物体側)に現れます 凹レンズを通して見るものは 中心側に引っ張られた状態で見えることになるので 実際の物より小さく見えるそうです ![]() |
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