参考資料 神経伝達物質 神経伝達物質は、≪脳内ホルモン≫とも呼ばれています 神経伝達物質には ノルアドレナリン〔興奮系で、恐れ・驚きの感情を伝達 神経を興奮させる〕 アセチルコリン〔興奮系で、交感神経のノルアドレナリンに対し 副交感神経を刺激し、脈拍を遅くたり、唾液の産出を促す 運動神経にも働きかける。学習・記憶、睡眠などにも深く関わる〕 ドーパミン〔フェニルアラニンという必須アミノ酸から合成 興奮系で、喜び・快楽を伝達。身体の動きを活発にする 創造性と深く関わる前頭葉を刺激し、アイデアが生まれやすくする〕 GABA(ギャバ・γ-アミノ酸) 〔アミノ酸のうちグルタミンから合成 抑制系で、脳の興奮を抑制する。ドーパミンを抑制する 睡眠と関係がある〕 メラトニン〔眠りを誘う。暗くなると多く分泌され 眠気を覚える。生命力や長寿にも関係〕 セロトニン〔必須アミノ酸トリプトファンから生合成される 調整系(抑制系とも)で、ノルアドレナリンやドーパミンなどの情報を コントロールし精神を安定 脳波がα波やθ(シータ)波に入る手助けをする 癒しのホルモン、幸せホルモン、幸福物質 と呼ばれる〕 などがあります また、グルタミン酸(興奮系)、グリシン(抑制系)といったアミノ酸も 神経伝達物質として利用されています それから、エンケファリン、β-エンドルフィンなど 「脳内麻薬様物質」(オピオイド)という交感神経系の興奮によって 分泌される神経伝達物質もあります 脳内麻薬様物質は、アヘンなどの麻薬に極めて近い構造を持ち 精神が麻痺したり、感情が鈍くなるそうです 生物は、回避することも闘争することもできない 回復不可能な状態、深刻なストレス状態に陥ると 脳内麻薬様物質が分泌され 静かに捕食者の餌になる「救いの道」を選択するそうですが 凍死するとき眠くなるのも、臨死体験のほとんども β-エンドルフィンの影響によると語る科学者もいます また、性行為をするとβ-エンドルフィンが分泌されるという話や マラソンなどで長時間走り続けると気分が高揚してくる 「ランナーズハイ」も、エンドルフィンによるとの説もあります なお、セロトニンは、95%が腸で作られているといいます 腸の腸クロム親和性細胞という細胞で作られ分泌されているといいます 脳には、血液を通して栄養が運ばれていますが 血液脳関門というフィルターというものがあり アミノ酸のような小さな物質でないと通過できません セロトニンは、このフィルターを通過できないので 脳の中で働くセロトニンは、脳内で作られているといいます 腸内で作られるセロトニンは、脳の働きに全く関係ないわけではなく 腸内セロトニン濃度の情報が、神経系を通して脳に伝わり 脳の働きに影響を与えているといいます |
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