「心の哲学」の嘘を暴く!! 人工知能のディープラーニング(深層学習)



 心と存在


「心の哲学」の嘘を暴く!!


 




参考資料




人工知能の
ディープラーニング(深層学習)




ディープラーニング(深層学習)とは

それまでの マシンラーニング(機械学習)を発展させたもので

2015年頃から利用されるようになったそうです



機械学習とは

「機械が物事を理解するための学習方法」をいいます



ディープラーニングという技術が発見されるまでは

人工知能は、現実的な問題は何一つ解けない

そんな程度に考えられていたそうです



ルールの中での最適解を見つける

決まったルールの中で、素早く問題を解く

といったものでしかなく


せいぜいチェスや将棋のチャンピオンに勝つ

だけのものであったそうです




ところが、ディープラーニングによって

人工知能は

「たくさんのデータからどこに注目すれば良いか」

を自ら学習し

賢くなっていくというのです







まず、構造的なことを書くと


ディープラーニングは

人間の脳の神経構造を真似て作った

「ニューラルネットワーク」という

技術によって成り立っているそうです




人間の脳の神経構造が

単純な計算を行うニューロン(神経細胞)を

たくさんつなぎ合わせることで

複雑なモノやコトを認識をできるように



神経細胞を模した

小さな計算機をたくさん用意し

一つの計算を協力して行わせるように

作られているそうです



もう少し、専門的にいうと

簡単な計算素子を何列かに並べて

左から入力信号を入れて

信号を加工しながら次の列、次の列へと送り

最後の列から出力信号を取り出す

仕組みの(分散型)計算機らしいのです




例えば、リンゴの映像をみた場合


最初のグループは

「丸い」「すべすべ」「赤い」などの特徴的な部分を抽出し

次のグループに情報を渡す



次のグループでは


「丸い」→ 形か得意な人

「すべすべ」→ 質感か得意な人

「赤い」→ 色か得意な人

というように

得意分野ごとに割り振っていく



これによって

得意分野ごとの1人1人が

それぞれに、いくつかの果実をピックアップする



最後に判断部的なポジション=出力層の

各人たちが

これらの情報(果実)をもとに合議し、答え(りんご)をだす



といったような仕組みなんだそうです



これは、情報を小分けにして解析し

そこに優先順位をつけつつ、情報の関連性を探っていくという

思考システムで


人間の思考システムに近いといいます





また、人間の神経細胞の最大の特徴は

神経の繋がりの強さが

自在にコントロールされる

ところにあるそうです


繋がりの強さを目的によって

自在にコントロールすることで

効率的な計算ができるのだそうです



ニューラルネットワークの最大の特徴も

「重要な繋がり」と「補助的な繋がり」

を理解できることだといいます



もう少し専門的にいうと

列から列へ信号を送るとき

信号を強くしたり弱くしたり出来るようになっていて

これを使って機械学習(=調整と思って頂ければ)を行っている

ということらしいのです






つぎに、人口知能が

どうやって物事を理解するのか?を語り


その上で、従来の機械学習と

ディープラーニングとの違いをみていきましょう




「機械学習」とは


人工知能に、例えば、たくさんのイチゴの画像と

リンゴの画像を、読み込まる=学習させる


このとき、入力するイチゴの画像には「イチゴ」というタグをつけ

リンゴの画像には「リンゴ」というタグをつておく



そして、「形」と「質感」に着目して区別しなさい

という指示を、人口知能に与えておく


といった前提に立ちます




その結果、どうなるかというと


まだ解析していないイチゴの画像でも


人工知能は

とがった形  表面がぶつぶつ → イチゴ

丸い形 表面がすべすべ → りんご 


という特徴から

これは「イチゴである」という答えを導き出すというわけです





はじめから

とがった形  表面がぶつぶつ → イチゴ

丸い形 表面がすべすべ → りんご

という「概念」を、与えておけばいいでしょ

という話になりますが




開発者がすべての動作をプログラミングするのではなく

コンピューターに、法則性やルールを見つけ出させるところに

「機械学習」の特徴があるわけです






イチゴの画像を一枚だけ、人工知能に解析させ

別の画像を入力しても

よほど似たイチゴの画像でなければ

解析させたイチゴと、同じ物体だと識別できません



そこで、イチゴのラベル(正解)付きデータ画像を

1000万枚とか、読み込ませて、解析させます


すると、膨大な特徴量から

「イチゴ」を識別できるようになる確率は高くなるわけです



このように、正解付きのデータで学習させる方法を

「教師あり学習」といいます



ニューラルネットワーク(ディープラーニング)の勉強法も

「教師あり学習」です  そこは一緒なのです



違いは、従来の機械学習では

「形」と「質感」に着目して区別しなさい

という指示も、人間が、あらかじめ入力しておく必要がありました


これに対し、ニューラルネットワークでは

人工知能が、自らの経験則によって

なにに着目すべきかを、徐々に学んでゆくそうです





ディープラーニングとは

イチゴとリンゴを識別する場合

人間が決めてきた「どこに注目するか」を


コンピューター自らがデータをもとに

経験則によって

自動的に獲得できるようにする

というものなのです



つまり、区別するための「目の付けどころ」

カテゴリーの「重みづけ」を人工知能自ら

学んでいくものなのです





例えば、ある画像の正解が、イチゴだったとします

イチゴ(100%) リンゴ(0%)



これに対し

人工知能は、情報のない初期段階では


例えば

四角い形  丸い形  星形  とがった形

青い  黒い  赤い  黄色い 

といった「形」と「色」というカテゴリーに着目し


イチゴ(50%) リンゴ(50%) → 識別不能

という答えを導き出したとします




この人工知能が出力した答えと

画像に貼られているラベル(正解)との

答え合わせを、繰り返すことによって



人口知能は

「形」と「質感」に着目するようになり



とがった形  表面がぶつぶつ → イチゴ

丸い形 表面がすべすべ → りんご


イチゴ(85%) リンゴ(15%) → イチゴ

というように


正解との誤差が少なくしていくことができるわけです


これが、ディープラーニングということになります





「形」と「質感」に着目して区別しなさい

という指示を、人間が、あらかじめ入力しておく

ディープラーニング以前の機械学習というのは


問題を解く「アルゴリズム」(計算方法)を

人間が与える必要があった ことを意味します



これに対し

ディープラーニングとは

問題の解を導くためのアルゴリズムを

人口知能自らに創造させるわけです






ニューラルネットワークは層の数が増えるほど

複雑なことができるとされているのですが

以前は層が増えると学習ができなくなることが欠点でした

(出力層に近いところは学習できても、入力に近い層では学習が進まない)


なので、どういうネットワークを構成するかと

どういう方法で学習させるかの、2点を改良して

できたネットワークが、深層ニューラルネットワークで

その学習のことを、深層学習と呼んでいます




ディープラーニングによって

いずれ、法則化が困難な問題


例えば

あなたはブレーキの効かなくなった車に乗っている

このまま走ると5人が死んでしまう

しかし車を脇道にそらすと別の1人を殺すが5人は助かる


あなたは車の進路を変えるべきだろうか?

とか



事故で5人の重傷者がいる

5人はそれぞれ違う臓器を致命的に損傷している

このとき事故とは無関係な男がいたとする

この男の臓器を5人に移植すれば

男は死んでしまうが、5人は助けられる


あなたが外科医だったら

1人を犠牲にしてでも5人を助けるべきか?

とか


いった問題に対して

答えが、出せる時代がくるのかもしれません







なお、ニューラルネットワークの問題点について

知り合いの大学教授(アルゴリズム専門)に聞いたところ

以下の答え (私が分りやすくまとめてあります)

をいただきました



【 ニューラルネットワークの問題点は


なぜ上手く働いているのか

その原理が分かっていないこと


つまり、コンピューターが

どうしてその答えを導き出したかが

完全にブラックボックスであるということです



そこで、今現在行われていることは

あらゆる場面で上手くいくかいかないか

を試す段階にあります



これは、囲碁のようなゲームなら問題ないのですが

また、株の売買みたいな一種の「ゲーム」なら使えますが


自動運転に使う場合には

事故時の責任の所在が不明確になることを意味します



死亡事故を起こしたら自動車会社は

刑事・民事・道義的責任を問われます


開発者にも、それが問われることになると思います



結局、何をしたら何が起きるか

説明が出来ないものは、社会的には利用しにくいのです



とはいえ、自動運転は

中国では既に公道での実験がされていて

もはや実験段階とは言えなくなっています



自動運転の場合

画像認識(画像に何が写っているかを認識すること)

が基本となるので

ニューラルネットワーク以外の選択肢はなさそうです



最低限の機能を考えても

信号や道路標識を見て内容を理解する必要があるし


急に飛び出した人間や動物を認識して

止まるか曲がるかする必要があります



また、車間距離をつかむために

車を認識する必要もあるし


道路にしても、車線を認識する必要があります


なので、画像認識は必須です




「こういった道は

人が飛び出してくる可能性があるから

スピード出せないな」とか


我々は、ある程度、未来を予測しつつ

運転しているわけですが


自動運転が可能になった

という事実は


コンピューターが、≪未来を予測≫して

運転することが、可能になった

ということに、他ならないと思います 】






ちなみに、機械学習の中の一つの手法の一つに

「教師なし学習」というのもあります



こちらは


正解のないデータを

共通する特徴を持つグループに分けさせり

(りんご、いちご)


データを特徴づける情報を抽出させる

(赤い、とがった形、ぶつぶつしている)


などといったものです




簡単にいうと

コンピューターが自動的に

マッピング(アレとコレを関連付ける)

できるようにする学習らしいです




例えば、スーパーの販売データから

購買年齢が高い商品や

季節によって売り上げが増減する商品の特徴を


コンピューター自らに学習させ

自動的にマッピングさせるようにする



すると「イチゴと猫缶が一緒に買われることが多い」など

一見相関関係がなさそうな

頻出(ひんしゅつ)パターンを

見つけ出すことも可能になるそうです





ヒトは、モノやコトを解析し

ある物体を、果実というカテゴリー

さらにリンゴというカテゴリーで

分ける分類方法を確立したわけです



このようなヒトの分類方法に対し

人工知能が、リンゴについて

我々とは全く別の理解をし

我々とは違った分類をする可能性もあるといいます



しかし、その分類に

科学性、普遍妥当性があったなら


それは「新たな果実の分類方法」として

認めざるを得ないなんて時代がくるかもしれません




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